| FAQ集(胃腸に関する質問と回答です) |
VOL. 2/胃がんはどんな病気ですか? |
| Q: |
胃がんはどんな病気ですか?
分かりやすく教えてください。 |
| A: |
胃がんの症状
初期には胃がん特有の症状らしいものはほとんどありません。胃の諸症状つまり胃の痛み、胸やけ、もたれなどは胃炎や潰瘍など他の病気でも見られるものです。進行すれば腹痛や圧迫感、食欲不振、体重減少、貧血、潜血便、黒色便などが起こるほか、病巣の部位により、胃の入り口付近(噴門部)であれば食物のつかえ、出口付近(幽門部)であればモタレや腹満がひどくなって、口臭、ゲップが頻回になったりしてきます。しかしこうなると病巣はかなり進んでいる可能性が高くなります。
原因の一例
胃がんの原因にはいろいろな要素があり、解明されているとは言えませんが、先ず食生活が胃がんの発生に密接な関係があることは明らかであり、塩分の過剰、魚の焼けこげ、カビ、食品添加物などは発がんを促進し、ビタミン、乳製品、良質の蛋白質は発ガンを抑制するとされています。
食事以外のものでは、喫煙の有無が大きく影響し、吸う人の胃がん罹患率は吸わない人の一・六倍とも言われています。また最近は、ヘコリバクターピロリ(一般に「ピロリ菌」ともいいます)の感染率が日本人の場合高く、これが発がんの要素の一つとなることがわかってきました。
検査と診断
X線、内視鏡、生検が検査の中心的なもので、血液検査(腫瘍マーカー)や超音波検査は、補助的に経過観察や肝臓、リンパ節などへの転移を調べるのに有効な手段です。
バリウムを飲んでX線撮影をする「二重造影法」が従来胃がんのスクリーニング(拾い上げ)の第一選択でしたが、精密な検査ができる内視鏡検査(ファイバースコープから主役は電子スコープに移りつつある)を最初からやることも多くなりました。これは内視鏡が昔より細くなって飲みやすくなったためでもあります。
治療について
胃がんの治療の原則は、先ず早期切除であり、病巣を残さず完全に切除することが大切です。早期で小さいものであれば、リンパ線への転移もなく、小範囲の切除で取り切れることが多いことが判ってきました。
そこで、進行してしまったものは、近隣の他臓器の合併切除や、転移していることが考えられるリンパ腺の切除廓清などを含む大がかりな手術をせざるを得ませんが、最近は必要最小限の切除にとどめる「縮小手術」、「内視鏡的な粘膜切除法」、「腹腔鏡による切除」などの治療選択肢が増えました。これらのどの方法を選ぶかは、病巣の部位と拡がりによるのです。
要は、早期に見つかるほど、身体への侵襲の少ない方法で取り切れることになるのですから、いかに早期に見つけられるかが、術後の回復の度合、治療必要日数、術後の生活の質QUALITY
OF LIFE(QOLと言っています)に大きく影響することになります。
手術後の食事
手術術式によって多少の差がありますが、術後1週間前後迄に口から飲食物が摂れるようになります。それ迄は点滴が頼りです。
手術後の後遺症
手術が「切除」か「全摘出」かによっても違いがありますが、「ダンピング症候群」、「貧血症」、「逆流性食道炎」、「栄養障害」、「骨障害」などの他、「胆石の発生」に留意する必要があります。
当院院長、鈴木重弘が「家庭医学事典」の依頼を受け出稿しています。全文をご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
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